2026年からラブアン法人にもe-Invoice(電子インボイス)が本格適用されます

マレーシアでは、税務コンプライアンスの強化および会計・請求業務のデジタル化を目的としてe-Invoice(電子インボイス)制度の導入が段階的に進められています。

e-Invoiceとは、従来の紙やPDFの請求書とは異なり、請求書データを税務当局(LHDN:マレーシア内国歳入庁)へ電子的に送信し、承認を受ける仕組みです。
すべての売上取引が、LHDNのシステム上でリアルタイムまたは準リアルタイムに把握されることになります。

この制度は、マレーシア本土法人だけでなく、ラブアン法人も対象となります。


目次

e-Invoiceの提出先と基本ルール

e-Invoiceは、LHDNが運営する「MyInvois」ポータルを通じて提出します。
会計ソフト(SQL等)からAPI連携で自動提出する方法、またはポータルへ直接入力する方法があります。

基本ルール(重要)

  • 売上請求書(Sales Invoice)は
    発行日から7日以内にe-Invoiceとして提出・承認を受ける必要があります
  • 月末まとめ提出は原則不可
  • 承認されると、e-Invoice番号・QRコードが付与されます

※このルールは、ラブアン法人・本土法人共通です。


e-Invoice導入スケジュール(公式)

e-Invoice制度は、企業規模(年間売上高)に応じて段階的に適用されています。

公式スケジュール(LHDN・JETRO発表)

  • 2024年8月1日
    年間売上高 1億MYR以上の企業(大企業)
  • 2025年
    年間売上高に応じて中堅企業まで順次拡大
  • 2026年1月1日
    年間売上高 100万MYR超〜500万MYRの事業者
    *弊社のラブアン法人のクライアント様のほとんどがこちらに該当予定
  • 2026年7月1日
    年間売上高 100万MYR以下の事業者も含め、ほぼ全事業者が対象

※出典
LHDN(マレーシア内国歳入庁)e-Invoice General FAQs
JETRO「マレーシアにおける電子インボイス制度」


ラブアン法人への影響(重要ポイント)

ラブアン法人であっても、以下に該当する場合e-Invoiceの提出義務があります。

<e-Invoiceの提出義務のある収益>
・サービス提供に対する対価(Agency Fee、Advisory Feeなど)
・継続的なビジネス収益
・ラブアン法人のPrincipal Activityに該当する収益

一方で、以下のような収益はe-Invoice提出対象外となるケースがあります。

<e-Invoiceの提出対象外の収益>
・自社資金の投資収益(利息・配当等)
・事業活動に直接該当しないその他収益
(※内容を説明できる証憑が必要)


経費(Expenses Invoice)との違い

e-Invoice制度で最も注意が必要なのは、売上と経費の扱いの違いです。

  • 売上(Sales Invoice)
    → 発行後7日以内にE-Invoice提出が必須
  • 経費(Expenses Invoice)
    → 即時提出義務はなく、月次でまとめて処理可能
    → ただし、決算・監査・税務申告前までに必ず整理が必要

なぜe-Invoice対応が重要なのか

e-Invoiceは単なる請求書のデジタル化ではなく、税務コンプライアンスの中核となる制度です。

対応が不十分な場合、以下のリスクがあります。

  • 税務上の未遵守(Non-Compliance)
  • 罰金・ペナルティの可能性
  • 監査時の指摘
  • ラブアン法人における3%税率適用への悪影響

特に2026年以降は、e-Invoice未対応=会計・税務リスクと見なされる可能性が高くなります。


ラブアン法人が今から準備すべきこと

2026年のe-Invoice導入に向けて、以下の準備を進めることが重要です。

  • 売上請求書の発行フローを明確にする
  • 発行日から7日以内にe-Invoice提出できる体制を整える
  • Bank Statement・請求書の月次整理
  • 会計士またはシステムによる代理提出の検討
  • 日本人オーナー向けに「誰が・何を・いつやるか」を明確化

まとめ(クライアント向け要点)

2026年から、ラブアン法人を含むほぼすべてのマレーシア法人において、e-Invoice(電子インボイス)への対応が本格的に求められます。Sales Invoice(売上請求書)は、発行日から7日以内にe-Invoiceとして提出する必要があり、従来の会計運用からの見直しが不可欠となります。

早めに体制を整えることで、税務上のリスクを回避し、安心して事業を継続することが可能になります。

私たちIYOU会計事務所では、E-Invoice対応に万全の体制を整えています
マレーシアで広く利用されている会計システム「SQL」において長年の実務経験を持つ、e-InvoiceスペシャリストのTanが在籍しており、制度対応から実務運用までしっかりとサポートいたします。

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